皆さん賭けにご注意を
皆さん、賭けにはご注意を
「ナルト〜賭けしない?」
「は?まぁいいけど…。賭けって何すんだよ?」
最初は、またいつものヒマつぶしかと思った。
でも、この時のオレはまだの意図には全く気付いていなかった。
ニヤッ
「それはね〜」
だからが笑ったことにも、深く考えていなかったんだ…。
………
ー結果
…惨敗…
ー賭けの内容
【大貧民】
が賭けが大好きなのは知ってたし?
それは綱手のバアちゃんと並ぶくらいに…。
カードゲームが強いのも知ってたさ…。
特に大貧民が強いのも…。
でも、オレだってそこまで弱くない!
つーか、そこそこ強い方だ。
だからって…。
…お前もあそこまで容赦なくやんなくたっていいじゃん;
………
「勝った〜♪」
勝ったは、スゴイ嬉しそうに笑っていた。
でも逆に、負けたナルトはというと…。
「お前強すぎだから!つーか最後に革命起こすんじゃねー!!
革命さえなければオレ勝てたのに…」
ナルトは最後に起こった革命が、気にくわなかったらしくギャアギャア騒いでいた。
「大人げないよ〜ナルト。まぁ約束通りいうこと利いてね」
賭けの代償はお金ではなく、【負けた人が勝った人のいうことを利く】だった。
「…はぁ。んで、なにすんだよ?」
ナルトはやっと諦めたようで、沈んだ声で聞いた。
フッ…
はフッと笑う。
「えーと。女装してデートしよう!」
「はい?」
オレは聞き間違いだと思いたかった…。
「だから女装して私とデートしてv」
「オレの女装なら見たことあんじゃん!!(なにが悲しくて女装でデートしなくちゃなんねーんだよ;)」
オレは必死になってに言った。
「変化じゃん」
は間髪いれずに言った。
「てかさぁ。なに?賭けで負けたっていうのに、
いうこと利いてくれないわけ?ほーう?何様だお前?」
ゾクッ
周りの気温が一気に下がった気がした。
「(たかが、女装でそこまでキレんなよ;)…だ、誰もやらねーなんて言ってねぇだろ」
ナルトは自分の口元が引きつるのを感じながら言う。
「なら良かったv」
「………」
この一言で、周りの気温が戻ったとオレは思った。
「(意味わかんねぇ…)」
「それに大丈夫。ナルトだし、きっとキレーになるよ」
は笑いながら言う。
「………;」
それを聞いてナルトは複雑な気分になった。
「(同性にモテたって嬉しくねーよ)」
「だから安心しなって!私、隣にいるし」
………
「…お前ホントその格好で行く気か?」
「当たり前じゃーん。デートなんだし♪
それに、ナルトだけそんな格好はさせません?」
ナルトはというと、綺麗な女の子に変化して、
はカッコいい男の子に変化した。
でも、二人とも元の自分を少し成長させただけで終わった。
………
外に出て、二人は商店街に向かった。
が今夜の夕飯の材料を買わなくちゃと騒いだからだ。
でも、外に出てからナルトは里の人達の視線が痛かった。
ジロジロ
そして見られること数十回目。
ナルトはついに隣にいるに話しかけた。
「…な、なぁ;」
「なに?ナルト」
「周りの視線が痛い…;オレそんな変な恰好してるか?
(てか、変化を解いてこの場から逃げたい)」
そんなことを考えていると、行く前にに言われたことを思い出した。
【変化解いたらぶっ殺すからねv】
「(あーなにがあっても解けねぇな…。まだ死にたくねーし;)」
隣で自問自答をしているナルトみて、は疑問に思いながらナルトの問いに答えた。
「?てか、ナルト。皆が見てるのはナルトがキレイだからだよ」
「そうかぁ?」
「うん、通りすぎるたびに男の子振りかえってる」
「うわ〜嬉しくねー!!」
「アハハッ」
「(てか、。気付いてねーだろうけど、お前もさっきから見られてるから;)」
ナルトはそう思いながら横を向いた。
すると女の子達がキャーキャー言いながら、の事を見ているのが目にはいった。
本人は気付いていなかったが…。
そしてナルトに対しては、敵視しながら睨んでいた。
「(…はぁ;)」
………
達はまず肉屋に向かった。
「オジさーん、お肉ちょーだい?」
ナルトはうわ目づかいで言う。
ドキッ
これもに言われたことだった。
【注文するときはナルトが言ってね!そうすればオマケしてくれるよ♪】
オジサンの顔は真っ赤になっていた。
「なにがいいんだい?///」
「挽き肉お願いします」
「それじゃあ、これね。お嬢ちゃん可愛いから特別にサービスしといたよ」
案の定、オジサンさんはオマケしてくれた。
満面の笑みというオマケも付きながら…。
「あ…ありがとうございます」
顔を引きつらせながらナルトは言った。
「………っ!!」
これを隣で見ていたは笑うの必死なって堪えていた。
ヤバイ…笑える…!!
そんなときに、おじさんの声が聞こえた。
「また来てね〜♪」
音符でも付いていそうな、ご機嫌な声だった。
「はーい<二度といかねーよ!>」
ナルトはオジサンには聞こえない捨て台詞を吐いて店から立ち去った。
それを聞いたは、さらに笑うのを耐えながらナルトについて行った。
バシッ
肉屋から離れてすぐ、ナルトがの頭を叩く音が聞こえた。
「笑ってねーで助けろよ!;」
この言葉聞いて、は今まで我慢していた笑いが吹き出してきた。
「アハハハハハハハッ!!ナルト良い!!可愛いっ!」
は涙目になりながら笑っている。
「………」
バシッ
また叩かれた。
「可愛い言うな」
ナルトが笑顔で言う。
でも、その笑顔には殺気が含まれていた。
「…はい」
そんなナルトが恐くて、は素直に従った。
………
ナルトの笑顔のおかげで、笑いを抑えたは少し喉が渇いていた。
「なんか飲み物買ってくるよ」
はその場から離れようとした。
「待て。オレが行くから」
いくら女装をしているからって、
(男装している)女の子に飲み物買いに行かせる趣味はナルトにはなかった。
しかし、は笑って言った。
「は?なに言ってんの。ナルトは今女の子なんだから、大人しく座ってな?」
それだけ言ってはその場から離れた。
一人、その場に残ったナルトはというと…。
「微妙に女子の気持ちがわかって悲しいんですけど…;」
と、苦笑していた。
―数分後
を待っていると、何処からともなく男がナルトに近づいてきた。
「ねえねえ君。カワイイね」
「は?」
ナルトは驚きのあまり固まった。
「オレとお茶しない?」
でも、すぐに正気に戻り男の誘いを断った。
「いえ結構です」
しかし、男はしつこく誘ってきた。
「いーじゃん行こうよー!」
そう言って手首を掴んで引っ張ってきた。
グイッ
「(さわんじゃねーよ;つーかいい加減ぶっ飛ばしていいかな?)」
そんな物騒なことを考えていると、横から声がした。
「オレの彼女にさわんのやめてくんない?」
「は?」
突然横から声がして男は驚いたが、すぐに諦めたような声をだした。
「…んだよ…彼氏いんのかよ…;」
男はブツクサ言いながら去っていった。
しつこくナンパしてたわりには、彼氏がいるとわかると男はすぐさま立ち去っていった。
「モテるね〜ナルト」
「だから嬉しくねーっての;」
「アハハ、帰ろっか」
「ああ」
「あっまたナンパされると心配だから〜。ほら」
そう言って差し出されたの手。
ナルトはどうするか一瞬戸惑ったが、その手を握ることにした。
「…ん」
自分の顔が赤くなった気がした。
「(多分、気のせいじゃねーんだろうな)」
繋がれた二つの手…。
たまにならこんなのも悪くないって思った…。
…次の瞬間までは。
カシャッ
突然のシャッター音。
「!?」
「どもー」
それはさっきの男だった。
「あーっ!!」
ナルトは声を上げる。
でもの方はというと、うっすらと笑っていた。
「いい写真が撮れたぜ。」
「ありがとー♪」
「(なんでコイツがだって知ってんだ?)」
ナルトは二人の関係がわからず混乱していた。
さて、そろそろバラすか(笑)
「ナルト変化解いて良いよ〜」
今まで散々、解くなと言っていたから許可が出た。
「ああ?」
ナルトは疑問に思いながら、変化を解いた。
ボォン!!
を見るともいつもの姿になっていた。
そして、男を見ると何故かそこにはシカマルがいた。
「なんでシカマルがここに…あっ!?もしかしてお前ら…」
「ご名答♪」
「わりーな。ナルト;」
は満面の笑みで、シカマルは苦笑いをしていた。
「…ハメられた;」
………
あれから一週間。
オレは毎日のようにあの時女装写真でからかわれている。
そして、あの時なぜシカマルが手伝っていたのか聞けた。
理由はいたって簡単で…。
【オレもお前の前にあの賭けやったんだよ;】
だった。
「はぁ…らしい;」
皆も賭けには気をつけた方が良いぜ?
オレらみたいにヒドイめに遭いたいなら別だけどなぁ
「ナルト〜賭けやらない?」
「ぜってーやんねー!!」
………
naoさま、こんな感じでいかかでしょうか!?
一応相互夢でございます!!
ナルト視点ですね〜。はい…;
こんな駄文ですが貰ってやってください!
相互、ホントにありがとうございました!!
こんな奴ですが、これからも仲良くしてやってくださいね(笑)
お持ち帰りはこちらの方が便利かも?
『皆さん、賭けにはご注意を』
2007.4.3 知花