3話


3話






ー数年前





その頃からは、暗部をやっていた。

でも今と違うのは…信じられる人達がいたこと。




、危ない!!」


「えっ?」



ザクッ



「まったく、アンタってホントマヌケねぇ。」



そこには、暗部仲間の洸と葉月がいた。



「ごめーん、助かった;」


「ごめんで、済ますんじゃねぇー!!」


「ごめんじゃ、ないわよ!」


「あはは;」


『あはは、じゃない!!』



二人に同時に突っ込まれた。




ーまた別の日



「あー、眠い〜。」


「…は、またそれかよ;」



洸は、軽く呆れながらをみていた。



「またって、なに?」


「だって、いつもそう言ってるわよ。」


「そうかな?」


「ああ、毎回。」


「まぁ、それがでしょう(笑)」


「まあな(笑)」


「…おい(苦笑)」



は苦笑いをするしかなかった。




怒鳴られたり、からかわれたりもしたけど、は毎日が楽しかった。


でも、この幸せは長くは続かなかった…。


少しずつだけど、確実に消えていった。


異変が起こったときには、もう全てが修復できなかった。




葉月が里を裏切った。




里の者を殺害して、そのまま外へ逃げた。


と洸を裏切った…。


それは、変えることのできない真実…。


と洸はすぐに、葉月を追いかけた。



「葉月、なんで里の人を殺したの!?」


「あ〜、殺したかったからv」


「…てめぇ。」


「…葉月の、快楽のためだけに殺したの?」


「うんv」


「なんで…里のことも、私達の事も裏切ったの!?信じてたのに!!」



葉月はに、トドメの一言をいった。



「は?裏切った?なに言ってんの?私は昔から、あんた等の事なんて大嫌いなんだよ!!

でも、あんた等といるとなにかと良い事があるから利用してたの♪」


「!!」


「でも、それももう限界。二度と私の前に現れないでね!

あっ違うね。二度と逢わないように私が殺してあげるv私に殺されて光栄でしょう?」



そう言って葉月は、と洸に向かってクナイを投げてきた。



カッ!!



達はそれを、すぐさま避けた。



『……。』


「よく、避けたわね。でも、甘いよ♪」


「?」


「!!」



は、言われた意味が解らなかった。

すぐに意味理解した洸は急いでを庇った。その瞬間。



どぉーん!!



「ん…、ありがとう洸」



周りには、まだ煙があってよく見えなかったけどは洸にお礼を言った。


しかし、洸から返事がなかった。不思議に思い煙がおさまってから下を見てみると、洸は一応そこにいた。


でもいつもと、様子が違っていた。



「よ…う。(笑)」


「洸…。」



いつもなら考えられないほど、弱々しく…洸は死にかけていた。



「…んな顔…すんなって…。」


「洸…ごめんね…。私いつも洸に助けてもらってばっかだ。(泣笑)」


「お前は…笑うだけしか能が…ないんだから…いつも笑っとけ?(笑)」


「…洸、ありがとう…(笑)」



は、今までで一番の笑顔を洸に見せた。



「うん…お前は…やっぱ笑…った方が…にあう…(笑)」


「…洸。」



それを最後に、二度と洸の声が聞こえてくることはなかった。



「あらぁ、そいつ死んじゃったわけぇ?」


「……。」


葉月が何か言っていても、はなにもいわなかった。


そして、は葉月が見えないところで印を組んで術を発動させた。



「…水仙華。」



ヒュンッ



「!!」



葉月は、自分に向かってくる大量の氷柱を避けようとしたが、なぜか体が動かなかった。



ドカッ!!



「ごふっ!なん…で…?」



は、葉月の下へ近寄った。



「これ、なんだかわかる?」



は微かに光るそれを、葉月に見せた。



「…テグ…ス?」



「クスッ、バイバイ葉月♪」



ひゅっ…!!



大切な人が自分だけ残して死んだ。


は、洸の死体を見ながら静かに泣いた。



こ…う…。



そして葉月に対して、もう感情はないけれどなぜか涙がでた。



ポタ…ポタ…



そして、はもう二度と他人を信用する気がなかった。



こんな辛い思いをするなら、一人のほうがいい…。













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