<br> 7話<br>



7話




暫らくして、は江狐達からかなり離れた所で止まった。



「おい、ミズキ。いー加減起きろ。」



そう言って、今まで担いでいたミズキを地面に落とした。



ドサッ!!



落とした時に鈍い音がする。


それと同時に、ミズキの呻き声が聞こえた。



「うっ。」



今まで気絶していたミズキが目を覚ました。



「うっじゃないよ?」


「うわぁー!!お、お前は誰だ!!」



…たくっ人を化け物みたいに言いやがって。



ミズキの態度には軽くムカついたが。それを我慢して話を続けた。



「誰だろうね?ところでさぁ、アンタナルトの事バケ狐って言ってたね。」


「なんでそれを…!!」


「これ里の重大秘密事項だよね?しかも何本人に言ってるわけ?」


「…っ。」


「…でも、よかったね。この秘密を言い触らした奴はみんな処刑されてるんだ。」


「…そ、それじゃ!!」



ミズキは喜びを隠せないようだった。



「うん、私が直々に殺してやるんだから感謝しろよ?」


「ヒッ!!」



ひゅん!!



は操っていたテグスで、ミズキの肉を引き裂いていった。


そして、気がつくと周りには肉片しか残っていなかった。



あはは、バ〜カ。



はミズキの肉片を冷たく見下ろしていた。


そして、嘲笑うかのように肉片に笑顔を向けていた。



「なんか、いつもよりグロイ気がすんのはオレの気のせいか?(笑)」



後ろから声がした。



「気のせいじゃないかもね〜江狐?」



そう言っては後ろに振り返った。



「よう。」



そこには、やっぱり江狐がいた。



「それより江狐、イルカ先生はどうしたの?」


「あーオレの分身とラーメン食ってる。」


「たまには、本人が行ってあげればいいのに(笑)」


「アカデミーが終わってまで表の口調で喋りたくねーよ;」


「まぁ、確かにね〜。」



は江狐と話しながらミズキの肉片を燃やしていた。



ボッ



そして全てが燃え消え、灰すらも残らなかった。



「はいっ終了〜♪帰ろっか。」


「だな。」




………




ー火影の部屋について



「ご苦労じゃったな。ナルト、今日はもう疲れただろう?もう、帰っていいぞ。

あと、。お主は少し残ってくれ。」


「えー!!眠いのに!!」


「お前は散々寝てただろ。まぁ、俺は先帰るわ。」


「お疲れ様。」


「裏切り者ー!!」


「あー勝手に言ってろ。」



ナルトはあまり相手にしないで、部屋から出て行った。


はそんなナルトの様子を見て余計に機嫌が悪くなった。



ナルトのば〜か!!;



「…んで、じーちゃんどうしたの?」



ダラダラ



火影は背中に冷汗を感じる。


の顔は一見笑顔なのだが、目が全く笑っていないのだ。


でも、それに頑張って耐えて火影は言った。



「…率直に言うがお前に頼みがある。」


「なに?話の内容によってはぶっ殺すよv?」



…ゾク



火影は部屋の空気がさらにどす黒くなったのを感じた。


でも、が機嫌が悪くなるのも無理はなかった。


このところ、昼はアカデミーに行き、夜は暗部の任務がありほとんど寝ていないのだ。


そんな中、また新たに面倒な事を増やされては堪ったもんじゃなかった。


そんなの様子に火影は顔が引きつりながら本題を言った。



はナルトの食生活がどんなものか知っているか?」


「は?まぁ、知ってるけど、それがどうかした?」


「ナルトと一緒に暮らして、食事を作ってやって欲しい」


「…はい?;」



あれ〜?



は軽く冗談かと思ったが、じーちゃんの顔を見て冗談ではないと悟った。



「どうかのう…?」


「…あー、でもなんで急に?」


「いや、前々から気になってはいたんだが…。言う暇がなくて言えなかったんじゃよ;

そうしたら、この頃は特にひどくなってな…こんな生活を続けたら、いくらあやつでも倒れてしまう。

それに、お主もいい加減ちゃんとした所に住んだ方が良いじゃろう?」


「アハハ、だよね〜(笑)ん、いいよ。

ナルトがぶっ倒れたら、被害来んのはこっちだしね

それに前からやってみたかったんだ〜♪」


「なにをじゃ?」


「ナルトくんと同居vそれで〜毎日からかって遊ぶんだ〜♪」


らしいのう;」


「あ、そうそう、いつから行けばいい?」


「明日、任務が終わったら直接行ってくれ。」


「わかったー。あと、この事は…。」


「ナルトに言わなきゃいいんじゃろう?(笑)」



火影はニッコリと笑いながら言った。



「おー!じーちゃん分かってくれた?」


「いい加減な。」


「んじゃ、よろしく〜。」




………




ー次の日



は任務が終わってからすぐに、ナルトの家に向かう。


それから、暫らくすると、ナルトの家の玄関に着いた。



ふー疲れた…。やっと、ナルトの家に着いた〜。さて、呼ぶか…。

んーでも、このまま行ってもつまんないしなぁ…。

あっ!いい事思いついた!!変化して驚かせよう〜♪



そして、ナルトの家のドアをの叩いた。



コンコンッ



ー一方ナルトはというと



「(は?んだよ…こんな時間に。つーか、一体誰だし。)」



ナルトは少し疑問に思いながらも玄関に行き、ドアを開けた。



ガチャ



「…はぁい…誰だってば…?」



ナルトは今まで寝てたふうに装ってドアを開けた。


そこには、17歳位の女の人が息を切らして立っていた。


女の人が口を開く。



「あのー…夜分遅くにごめんなさい。私、ナルト君のお世話をするようにと火影様にいわれたハルと申します。」



ある意味嘘は言ってないよね〜?



は、いつもなら絶対使わない話し方で話した。



「はぁ!?ねーちゃん、冗談なら他所でやってくれってばよ!(この女なに意味わかんねーこと言ってんだ。)


「驚かれるのは無理ありませんけど冗談ではないですので。」



アハハハ、面白ーい♪



「(とりあえず家に入れるか…怪しい行動すれば殺せばいいしなぁ。)

まあ、立ち話もなんだから家の中入ってくれってばよ。」


微妙に物騒なことを考えているナルトだった。



「はい。」



ー家の中に入って



「んで、ねーちゃんは結局なにをする人なわけ?(…つーか、夜中に来るっておかしいだろ;)」



「簡単に言えば住み込み家政婦ですね。」


「…ふ〜ん。(嘘くせぇ。)」



まだ、疑ってるねぇ?じゃぁ、これならどうかな〜♪



スッ



は持っていたカバンから紙を出した。



「?(なんだこれ?)」


「これは、火影との契約書です。」



確かに目の前にある契約書には火影のサインが押されてあった。



「(…一応本物みてぇだな。怪しい奴にはかわんねーから信用は出来ないけど、遊びだと思って楽しむか。)

へぇー。んじゃ、ねーちゃんホントにじっちゃんに頼まれたんだ!!これから、よろしくってばよ!!」


「はい、よろしくお願いします。」



クスッ、これからがホントの楽しみなんだよね〜。早くナルトの驚いた顔が見たいなぁ♪




………




ー数日後



はあの日から、数日間は普通に過ごしていた。



「さて、普通の生活は楽しめたし、そろそろ行動しようかなぁ(笑)」



そう言っては笑った。



ー夜



とナルトは夕飯を食べていた。



「ハルねーちゃんが作ったご飯はどれ食べても美味いってばよ!(これは、お世辞抜きなんだよなぁ。)」


「ありがとう。」



あはっ、当たり前だよ?さて、そろそろ。



「ナルト君。」



「ん?なんだってば。」


「いつも夜中に分身置いてどこかに行くようですけど、どこに行ってるんですか?」


「!!なんで…。」


「『なんで、お前がそのことを知ってるんだよ。』ですか?」


「……っ(くそっ油断してた。こいつ一体何者なんだよ;)」



そんなナルトが面白くて、は笑い出していた。



「…ぷっ…ふふ…ハハハ…アハハハ、もうダメ!!ナルト君面白すぎ!!」


「…;」



ナルトは未だ嘗てハルが、ここまで笑っているのを見たことがなくて戸惑った。



「あれ?まだ気づいてない?私だよ。私。」


「…(誰だよ;)」



そう言っては変化を解いた。



ボン!!


「ハロ〜ナルト♪」


「…なっ!!!?なんでお前が!!」


「なんでって、私がハルだったってだけだよ(笑)」


「…んじゃ、またからかってたのかよ;」



ナルトの顔は引きつっていた。



「あはっ、中々良かったよ?」


「おまえなぁ…;」


「まぁ、でも全部が嘘ってわけじゃないよ。」


「あ?じゃぁ、どの辺がホントなんだよ(笑)」


「てか、じーちゃんに頼まれたのがホント。」


「は?嘘だろ!?」


「あは、ホント。」


「(…誰か、嘘だって言ってくれ…;)」



ナルトはどこか遠くを見ながらそう思った。



「ナルト、よろしくね?」


「(…まぁ、いっか。)…ああ。」



ナルトは、こんな生活も悪くないかなって思ったのはここだけのお話。



「(…でもじじい、ぜってぇシバく!!)」





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………




はい、アカデミー編はここで終了です!


皆さま楽しんでいただけましたか?


次は待ちに待った下忍編です!


私的には結構楽しみです(笑)


それでは、下忍編でお会いできると嬉しいです!