<br> 6話<br>



6話




その後の笑いは再発し、やっと止まったのはそれから30分くらい経ってからだ。


そして、今まであったの空気がのものへと変わった。



「それでじーちゃん、私もなにかする事ある?」


「うむ、お主にはナルトのフォローとあとの処理を任せたい。」



それを聞いた瞬間、はニッと笑う。そして…。



「承知しましたv」



と笑顔で言いました。



『………;』



でも、ナルトたちにはこの笑顔が恐か…いや、不安になった。


多分一般人ならこの笑顔に見惚れるだろう…。


でもこの3人はの素を知っているからこそ、が何かをするだろうというのが予測がついたのだ



「<…オレアイツがなにかしそうで恐いんだけど;>」


「<ナルト頑張れ…。>(オレにはそれしか言えねーよ;)」


「そーいえば、シカマルもナルトのフォローするの?」


「ん?いや、オレこの後任務だから手伝えねーわ。」


「じゃぁ、シカマルの分まで頑張るぞ〜♪」


「…あー…任せた?」


ほどほどにしとけよ;」



ナルトが苦笑しながら言う。




「ほどほどねぇ?(笑)」


「………;ま、そろそろ行くか。じっちゃん巻物借りるぞ。」


「うむ、任せたぞ。」


「二人とも頑張れよ。」


「適当にね〜?」


「シカマルもな。」



そう言って二人は窓から出て行った。



「だから、窓から出入りするなと何度言ったらわかるんじゃ!」


後ろの方でじーちゃんの声が聞こえたけど、二人は無視することにした。



じーちゃん、いい加減諦めた方がいいよ?それ守る気ないから(笑)




………




ー森の中



二人は早めに着たため、まだミズキは来ていなかった。



「江狐〜」


「あ?なんだ」


「ねむい」


「は?」


「だから寝ていー?」


「お前ホントそればっかだな;」



江狐は軽く呆れながら言う。



「だってじーちゃん、人使い荒いんだもん;」


「確かにな;まぁしばらくミズキ来なそうだし、寝てても平気じゃね?」


「やったvんじゃ、来たら起こして。」


「わかったーって…」



江狐が返事をしたときには、は既に寝息を立てていた。



「…お前、寝るの早すぎだから」



一見、呆れた感じの江狐も顔は笑っていた。




………




ー1時間後



が目を覚ましたとき、江狐はそこに居なかった。



「…江狐の奴起こせよなぁ;」



それだけ、呟いてもその場から離れた。




………




そして江狐はというと、木の裏に隠れながらイルカとミズキの会話を聞いていた。



「(のこと置いてきたけど、大丈夫だよな?…てか、あとでアイツに殴られそう;

『起こしてっていったじゃん!!』とか言いながら…ククッ…やべぇ、なんか笑える。)」



そんな事を考えていたらなんか笑えてきて、江狐はなんとか笑いを堪えていた。



「あのバケ狐が力を利用しない訳がない…。あいつはお前が思ってるような…」


「ああ!」


「(たくっ、こっちはとっくに知ってるっつーの…。)」



江狐は笑いを堪えたあと、二人の会話を聞くのを再開していた。



「(しかもお前らなんかに認められたって嬉しくねぇし;)」



江狐は本心からそう思った。


そして、あまりにもバカらしい話に呆れていた。



「バケ狐ならな。けど、ナルトは違う。

あいつは…あいつはこのオレが認めた優秀な生徒だ。」


「!!」


「…努力家で一途で…そのくせ不器用で、誰からも認めてもらえなくて……

あいつはもう人の心の苦しみを知っている……

あいつは木ノ葉隠れの里の…うずまきナルトだ。」


「!…ケッ!めでて−野郎だな。イルカ…お前は後にするっつったがやめだ…さっさと死ね。」



ミズキはそう言って、イルカに手裏剣を投げてきた。



「(………これまでか。)」



ドカッ



『!!』


「(ナルト…!?)」


「………やってくれるじゃねーか…。」


「…イルカ先生に手ェを出すな殺すぞ…(あーあ、オレってお人好しだな…。)」



最初は、助ける気なんてなかった。別に殺されてもかまわないって思った。でも…。



「(体が勝手に動いたんじゃしょうがねーよな;)」



江狐は自分に対して苦笑いをしてしまった。



「バ…バカ!なんで出て来た!!逃げろ!!」


「ほざくな!!てめぇーみたいなガキ一発で殴り殺してやるよ!!」



スッ



江狐は印を組む。



「(ふっバカな奴)やってみろカス!千倍にして返してやっから。」


「てめェーこれこそやれるもんならやってみろ。バケ狐ェェ!!!」


「!」


「【影分身の術!!】」


「なっ!なんだとォ!!」



ミズキとイルカは驚いた。


『どうしたってばよ。来いってばよ。オレを一発で殴り殺すんだろ、ホラ。』



ナルトはミズキを挑発する。



「(ナルト…お前ェ…。)」


『それじゃあ、こっちからいくぜ。』



ドカ


バキ


バキ



「うぎゃあああああ」



ミズキの悲鳴が森中に響き渡った。



「いいなぁ、江狐すごい愉しそう。さて、そろそろ行くか(笑)」



そう呟いて、は木の上から降りた。



はずっと、三人の様子を木の上から見ていたのだ。



スッ…



「ここから先は私が引き受けても構わないでしょうか?<ハロ〜江狐(笑)>」


『!!』



突然現れた人物に二人は驚いた。


まぁ片方は気づいていたようだけど…。



「…アンタだれ?<よう、ずっと木の上から見てたのか?>」


「お、おいナルト」


「誰でしょうね?(笑)<うん、江狐一人楽しそうだったけどねぇ〜。>」



は少し嫌味っぽく言う。



「それ答えになってねェーってばよ!!<…そうか?;>」



江狐は少し慌てていた


そして、もう一人ナルトの言動にイルカは慌てていた。



「とりあえず、ミズキは私が連れて行きますので。<うん、それに嬉しそうな顔をしてるよ?>」



はナルトのことを無視して話を続けた。



「無視すんなー!!<…は?>」


「ナルト少し黙ってろ。」



イルカはナルトを注意する。


そして、はというとイルカに近づいた。



「あ、あの…?」


「あー意外と傷深いですね。」



はそう言って、医療忍術を使って傷の手当てを始めた。




………




しばらくして傷の手当てが終わると、は立ち上がった。



「応急処置はしましたけど、病院にちゃんと行って下さいね。イルカ中忍。」


「!!は、はい!!」


「それでは、またねナルト君<江狐、先行くね〜。>」


「なんで、オレの名前…!?<ああ、あとでな>」



はミヅキを抱えてその場から立ち去った。















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