<br> 4話<br>



4話




桜蘭ホスト部モットーU



あくなき研究こそが



いい男へのしるべなり



「皆の衆本日は庶民ラーメンに挑戦する!!」


『………。』


「あの…研究って何の…ホスト関係ないんじゃ…。」


「…今日はラーメンっすか;」



ハルヒとの中には、すでにどーでもいいよ感が漂っていた。


そんな、二人を無視して環は話を続けていた。



「各自別々の種類を作ってみる事!!先生達の教えに従うように!!」


『イエッサー!!!』


「パスタもあるー。」


「やきそばも。」


「…」


「なんで先生なんてやらなくちゃいけないんだよ…。」



はボソッと呟いていた。



「熱湯3分と4分のがあるんだな。なんの差だ?」


「コレ1回お湯捨てんの?」


「からしマヨって目にくるー」


「…カヤクがフタに…」


「(わっしゃべった。)」


「(へぇー喋るんだ。)」


「ああ、それはですね。最初に麺の下にカヤクをしけばいいんですよ。」


「オオー!!すげぇワザだ!!庶民のテクだ!!庶民ズセオリーだ!!素晴らしいよ!!

この、感激を体で表現しても良いだろうか…?お礼のキッスを君達に!!」


「しないで下さい。むしろ不快。」


「うーん、まるで絵にならないね。馨?」


「そうだね、光。シチュエーションがまるで計算されてないよね。」


「?」



あっうちのクラスのドッペルゲンガーズ。



「いいか?女は美形のホモが好きだ。友情との狭間で揺れる演出も好ましいが…。」


「僕らの場合双子というこの上ない禁断度を武器にしてるわけ。

しかも、シンメントリーの美さえ存在する。」



そう言って二人はとハルヒのアゴに手を添え、顔がくっつくほど近づいて言った。



「その上そんな絆の深い2人に同時に愛されてしまうという構図!!」


「えっえ?」


「…ふぅん。」


「乙女の究極のロマンだろう?」


『…まぁ、君達は第一条件すらクリアしてないわけだけどネ。説明ゾンってヤツダネ。』


『(…ならするな…。)』



二人は同時にそう思った。



「うーん、やはりビジュアルに戻ってきてしまうのか…。

しかしなぁ、この手のタイプは眼鏡をとってもさらに目が小さくなるくらいで

大体なんだ、この古くさいメガネは。」


「ハァ、これは祖父の遺品で…。」


「しかもなんで、の髪はこんなボサボサで前髪がこんな長いんだ。

はっきりいって、目が見えないぞ。」


「…あはは;」



カチャ


パサ



「しかも、入学式の朝コンタクトなくしてしまったので…とり急ぎ…。」


「いやぁ、髪を切りに行くのもとかすのもメンドーで…。」



ホントは違うけどねぇ〜♪



「光!!馨!!」


『はっ!!』


「鏡夜は学校指定の仕立て屋に連絡!!モリ先輩使い捨てコンタクトの予備あったらわけて!!


「僕はー?」


「ハニー先輩はケーキ食べてて!!」


「あーい、あのねみんな忙しいんだって…。」



環先輩が的確に指示を出している中、ボク達はドッペル…いや、常陸院ブラザーズにある場所に拉致られ髪を切られていた。


『わーちょっとー!!』


「大丈夫だって。」


「僕らプロ並みだから。」


「制服届いたぞ。」


「ホレ着替えーい。」


「ギャー一人で出来ますからー!!」


という二人の声が部室に響き渡った。





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