<br> 3話<<br>


3話




桜蘭ホスト部



モットーは強く



気高く



麗しく



「おまたせしまし…」



コトン



「ちっがあう!!」



すぱこーん!!



「ふぎゃっ」



…ハルヒかわいそう;



「グラスを置く時は必ず小指でワンクッションさせてから!!」


「なるほど、お客さんに不快感を与えないためですか」


「へぇー、いろいろ考えてるんだ」


「違う!!ふっ…その方が品良く見えるだろう?」


『(自分の為か…)』



なんかバカらしくなってきた…



「(聞いたのがアホでした…)」


「そして、困ったときは下からのアングルが効果的だ。君達には少し刺激が強すぎるかな…?」


「…ねぇ、ハルヒなんか感じる?」


「いや…なにも感じないけど…」



とハルヒがそんな会話をしていると、また環がイジケだした。



『あの…スイマセン、ホントはちょっとドキッとしました』



……疲れる



「(メンドーな人だ…)」


ちゃんvハルちゃんv一緒にケーキ食べるー?」



と、ハニー先輩がやってきた。



「わっ」


「いただきますv ボク甘いもの大好きなんで♪」


「あっ自分は遠慮しときます…。甘いものはそれほど…」


「じゃー僕のうさちゃんかしたげるーv」


「イエ、うさぎも別に…」


「僕のうさちゃん…キライ?」


「…っ///」


「え…お借りします…カワイイですね」


「ねーvv」



あー可愛いのはハニー先輩もだよ;




………




「環様聞きましてよ?血統書のない子猫を2人も育ててらっしゃるんですって?」


「ああ…、子猫というには貧相なんだが…困ってる者を放っておけないだろう…?」


「まあ、お優しいのねv」


「オー、子ブタちゃん達買出しごくろー。ちゃんと買えたかにゃー?」


『(ぶた…?)』


「まあ、あれが…?」


「あ?なんだコレ」


「コーヒーですがメモにありましたよね」


「既に挽いてあるヤツか?見たことのないメーカーだ」


「ではなくてインスタントです」


「インスタント…おおっ!!お湯を注ぐだけでできる庶民のアレか!?」


「へぇ…、これが噂の庶民の…」


「貧乏人は暇がないから豆が挽けないというのは本当だったんだなぁ…」


「庶民の知恵だ」


「僕一度飲んでみたかったんだー、庶民コーヒーv」


「………っ」


「買い直して来ます!!すいませんねぇ高い豆じゃなくて」


「いや飲む!!俺は飲むぞ!!」


「おー、殿勇気あるー」


「100g300円だって!!価格破壊が…」


「一杯にも満たないねぇ」



…はぁー、ヤバイ…キレないか心配



「(くそう、金持ち坊ちゃんズが)」


「お戯れが過ぎますわね。お口に合うはずありませんのに…」


『はぁ?』


「あら、ごめんなさい。独り言よ?」


「はぁ…」



…ムカつく



!ハルヒ!こっちに来て庶民コーヒーを入れてみよ!!お客様がお待ちかねだ」


『えっ』




………




庶民達による



庶民コーヒーの実宴



『オオー!!!』


「…口に合わなくてもしりませんよ?ほら、困ってるじゃないですか」


「ふふん、口に合わない?」


「どーぞ、おためしあれーv 」


「んー飲むのはちょっとコワイかもー…」


「お父様にしかられちゃう」


「口うつしならどうかな…?」


『………』


「の…っのみます!!」


「では、皆様庶民コーヒーにカンパーイ!!!」



…なんでたかがコーヒーでここまで騒げるんだろう;



はそう思った。



「………」


「…あんな物口にするなんて、環様どうかされてますわ。ねぇ、綾小路の君?」


「くす…庶民の坊や達に気を遣われてるのよ。優しすぎるのも困ったものね。」


!!ハルヒ!!もう一杯!!」


「ハァ…」


「気に入ったんですか?」


「うむ、この品のない香りと見事なコクのなさがアトをひくのじゃ!!」


『へー…』



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